融資の審査が通らない理由って何?
こんにちは、中小企業の経営者です。記事をご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
今回は「銀行へ融資の相談に行ったんだけど何故審査が通らないの?」という理由についてお伝えさせていただきます。
元々審査する銀行員の立場だった
実は私、今中小企業の経営者でお金を借りる立場ではありますが、元々は銀行に勤務をしていたので、金融機関のモノの考え方は分かります。ただの中小企業経営者のオヤジの意見ではないので、ご安心を!
融資の申込って、あまりご経験が無い方ならとても緊張しますよね。銀行員時代に、居酒屋を開業したいという20歳なりたてのお兄ちゃんが相談に来ましたが、わざわざ着慣れていないスーツで緊張した面持ちでした。
私は内心「スーツで来ても私服で来ても全然審査には関係ないんだけどなぁ」と思うと同時に「それだけ本気を見せにきたのか・・・」という感慨深い気持ちになったことを記憶しています。
ちなみに、経営者がどのような人物かというのは、審査においてある程度重要なポイントにもなります。ただそれは、自己破産した経緯があるのかとかそういった場合で、キャラクターが良い悪いについてで判断することはあまりありません。
審査が通らない理由は
前置きが長くなりましたが、融資の審査が通らない主な理由としては以下が挙げられます。
1.自己破産経験があり年数があまり経過していない
2.事業計画に問題がある
3.銀行として担保余力がない
まず、銀行がお金を貸す会社の代表者は基本的には保証人になっていただきます。保証人である代表者等が仮に自己破産経験がある場合、銀行が事前に行う信用情報の調査で判明してしまいます。
自己破産してから5~7年間が経過していないと借り入れが出来ませんし、クレジットカードを作ることも難しくなります。法人だけではなく個人事業主がお金を借りる場合も、自己破産してから7年が経過していない場合は審査が通らないことを覚悟しておいて下さい。
次に事業計画に問題があることが理由となるケースについてご説明します。まず、事業計画が収益を見込めない場合は借り入れが難しくなることを覚悟しておいて下さい。
銀行は収益を上げることを目的にしている企業であるので、それは仕方のないことです。本当は夢がある人をみんな応援出来たらいいんですけどね・・・。
自分の力だけで事業計画を作ることは考えの抜け漏れがある可能性が高いので、商工会議所にある創業相談窓口などで、無料で相談も出来ますので利用されてみてはいかがでしょうか。非常に有益なアドバイスをいただけます。
私も観光関連のビジネスを立ち上げようと計画した時に沢山相談させてもらいました。今では良い思い出です。
最後に銀行として担保余力がないという理由についてご説明します。担保とは土地・建物などに代表されるもので、仮に債務者がお金を返せなくなった場合に銀行が少しでも損失を補填するためにあります。
お金が返せなくなった人の自宅や土地などが銀行に取り上げられたという話を聞かれたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
「自分には土地や建物などの資産はないんだけど・・・」とご心配されている方、実はそれ以外にも銀行が担保として認識するものがあります。それは信用保証協会による保証です。自己破産などをされていない方でしたら、信用保証協会からの保証を得られるのは実は簡単だったりします(もちろん、事業計画はしっかりしないといけませんよ)。
信用保証協会が保証する限度額も、審査の段階で決まります。そのため、その限度額に達してしまうと銀行側は保証がない企業・個人事業主にお金を貸さないケースとなってしまいます。
それからは信用保証協会を経由しないプロパー融資への取り組みとなりますが、それはまた別の機会にご案内させていただきますね。