ファクタリング資金調達~中小企業が生き残るためにはこれ

債権の現金化をするファクタリングという資金調達方法について中小企業の経営者である私が説明しています。倒産を防ぐ方法としても有効です。なるべく簡単で分かりやすく説明をしていますので、ファクタリングの活用を検討されている経営者の方は御参考にしていただけたら幸いです。

ファクタリングの割引料の計算方法について

企業規模に関わらず、ファクタリング会社を利用している企業は非常に多いです。その利用料とも言える割引料は一体どのようにして計算されているのでしょうか。サービス毎にファクタリングの割引料の計算方法についてご紹介します。

回収代行の計算方法について

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回収代行サービスでは、実際にそのサービスを利用する企業の財務諸表が重要になります。基本的には短期プライムレートが最下限レートとなりますので、1.5%前後といったところです。

もちろんサービスを利用する企業の財務状態が芳しくないのであれば短期プライムレートにスプレッド(金融機関の利ざや)が上乗せされることになります。

ただし、メガバンク系や有力地銀系ファクタリング会社ではこの限りではありません。銀行との付き合いの中で、日頃の融資実績を考慮しなければならないケースは多々あるため、銀行からの資金調達レートが短期プライムレートを下回る(1%を切るような)場合、それに近しい割引料が適用されます。

支払保証の場合の計算方法

支払保証サービスでは、サービスを利用する企業の販売先の財務状態が重要になります。基本的な考え方は回収代行と同じですが、販売先の財務状態が芳しくない場合、保証不可という場合もあるので注意が必要です。

当然販売先毎もしくはグルーピング毎に割引料を設定するため、販売先に大手優良企業が含まれている場合は非常に有利な割引料となることでしょう。

海外ファクタリングの割引料

販売先は国内のみならず、海外企業が含まれていることも珍しくありません。また、メガバンク系ファクタリング会社では、海外のファクタリング会社とのネットワークを有しており、現地における財務状態を共有する(もしくは代わりに企業審査をしてくれる)ことができます。

ただし、欧米におけるある程度の企業規模の販売先であるならまだしも、BRICsや東南アジアの企業では与信を判断できるまでの情報を獲得することができないのが少なくありません。

そのため、非常に高い割引料の設定(数%)となるか、ファクタリング不可となるかの可能性が極めて高いです。

 

中小企業がファクタリングを利用するポイント

ファクタリングというと、大企業や中堅企業が利用するイメージがあるかもしれませんが、中小企業こそ利用するメリットが大いにあります。

中小企業がファクタリングを利用する場合、主に以下2種類のサービスが当てはまります。

中小企業がファクタリングを利用する場合の回収代行

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その名の通り、売上回収金を代行するサービスです。中小企業の販売先には大企業が含まれることも少なくありませんが、同じく中小企業であることが殆どです。

また、「販売先が中小企業である=販売金額は大きくない」ことも往々にしてあるため、数社や数十社、中には数百社へと多岐にわたって販売している企業があります。


そうすると、売上回収金の管理担当(主に経理部)の業務負担は非常に大きいです。請求先及び請求金額と、実際に銀行に入金された金額とを突合して消し込みをしなくてはなりません。

請求金額について複数件で入金されたり、振込手数料を控除されて入金されたり、そもそも振込自体が忘れられていたりと、スムーズに消し込み作業をさせてもらえないケースが多いです。


ファクタリングの回収代行サービスでは、そういった作業を全て外注することができます。特に、振込ではなく口座振替で引き落としされるため、請求先の振込漏れはありません。

口座残高が不足していた場合にのみ、どの請求先において引き落としがなされなかったかが判明するため、経理部としては業務効率が格段にアップします。 

ファクタリング利用時に気をつけたい支払保証

与信行為(融資)です。企業が有する売掛債権について、保証料率を支払った上で入金してもらえます(実際には相殺された金額が入金されます)。そのため、早期の資金化が可能となり、運転資金負担が軽くなります。

注意点は、売上先の支払能力が与信判断の肝となるため、そのファクタリング会社内における格付(もしくは外部格付機関等の格付やスコアリング)によっては保証対象にならないケースがあります。

また、ある程度まとまった金額であることや売上上位数社に入ることが条件となることもあり、少額の保証は受けられないケースが多いです。

今回は中小企業がファクタリングを利用する際に気をつけたいポイントについて解説しました。最後までお読みいただきありがとうございました。